政府、外国人材受入れ新制度「育成就労」および「特定技能」の基本方針を閣議決定 転籍制限は1~2年、29年までに123万人受入れへ
技能実習に代わる新制度「育成就労」の方針が決定し、2029年までに123万人超の受入れと分野別の転籍ルールで人材確保へ舵を切る。(写真/黃信維撮影)
転籍制限は分野別に1〜2年で設定
新制度の焦点であった「本人意向による転籍(職場変更)」の制限については、育成コストや地方からの人材流出防止を考慮し、分野ごとに厳格なルールが設けられた。原則として制限期間は「1年」を目指すが、当面の間、育成に時間を要する分野は「2年」とする例外措置が適用される。 具体的には、「建設」「工業製品製造業」「造船・舶用工業」「自動車整備」「介護」の5分野が最長の「2年」に設定された。一方、「ビルクリーニング」や「農業」などは「1年」とし、分野の特性に応じた柔軟な運用が図られる。なお、制限期間を1年超とする受入れ機関には、キャリア支援計画の策定や昇給といった待遇改善が義務付けられ、労働環境の適正化が強く求められる。
日本政府は2026年1月23日、深刻化する人手不足に対応するため、従来の「技能実習制度」を廃止し、人材確保・育成を目的とした新制度「育成就労」および「特定技能」の運用に関する基本方針を閣議決定した。今回の決定により、外国人材を一時的な労働力ではなく、国内産業を支える長期的な人材として育成する枠組みが本格始動する。令和11年(2029年)3月末までの向こう3年間における受入れ見込数は、特定技能で80万5,700人、育成就労で42万6,200人、合計で過去最大規模となる123万1,900人に達する見通しだ。
決定された基本方針によると、受入れ対象となる「特定産業分野」は全19分野。このうち、即戦力が前提の「自動車運送業」と「航空」を除く17分野において、未熟練労働者を受け入れ、3年間の就労を通じて熟練レベル(特定技能1号水準)まで引き上げる「育成就労制度」が実施される。 特筆すべきは分野の再編で、従来の製造に関連する「素形材」「産業機械」「電気・電子情報関連」の3分野が統合され、新たに繊維や印刷等を含む広範な「工業製品製造業」として再編された。さらに「鉄道」「林業」「木材産業」「資源循環」などの新分野も追加され、産業界の幅広いニーズを反映した形となった。
新制度の焦点となっていた「本人意向による転籍(職場変更)」の制限については、人材育成にかかるコストや地方からの人材流出防止の観点から、分野ごとに厳格なルールが設けられました。原則として転籍制限期間は「1年」とすることを目指しつつも、当分の間、育成に時間を要する分野については「2年」とする例外措置が適用されます。具体的には、「建設」「工業製品製造業」「造船・舶用工業」「自動車整備」「介護」の5分野において転籍制限期間が最長の「2年」に設定されました。一方、「ビルクリーニング」や「リネンサプライ」「農業」「漁業」などの分野は「1年」とされ、分野の特性に応じた柔軟な運用が図られます。また、転籍制限期間を1年超に設定する受入れ機関に対しては、外国人材のキャリア支援プランの策定や昇給といった待遇改善策の実施が義務付けられ、労働環境の適正化が強く求められます。
外国人材に求める日本語能力も明確化された。育成就労での受入れ時は、就労開始前に「A1相当以上(基礎レベル)」が要件となり、3年後の特定技能1号への移行時には「A2相当以上(日常会話レベル)」と技能試験の合格が必須となる。さらに、家族帯同が可能な熟練者「特定技能2号」には「B1相当以上」が求められ、在留資格の段階に応じた着実な能力向上が制度設計の根幹に据えられた。
各分野の運用基準も具体化した。介護分野では、訪問介護従事者に初任者研修の修了等を条件とするほか、事業所ごとの受入れ人数を常勤職員数と同数までとする上限規制を設けた。建設分野では、受入れ機関と外国人材双方に「建設キャリアアップシステム(CCUS)」への登録を義務付け、技能と就業履歴の見える化による処遇改善を推進する。 政府は今後、これらの基本方針に基づき、細則を定めた「運用要領」を順次公表し、令和8年度以降の円滑な制度移行に向けた準備を加速させる方針だ。
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