大阪・関西万博》世界初の水素発電式自販機が万博会場に登場、コカ・コーラ社が導入 災害時利用にも期待

2025年大阪・関西万博の会場内に、世界初となる「水素カートリッジ式自動販売機」が設置された。場所は大屋根リングの北側で、万博期間中、来場者の飲料購入に使用される。(黃信維撮影)

2025年大阪・関西万博の会場内に、世界初となる「水素カートリッジ式自動販売機」が設置された。場所は大屋根リングの北側で、万博期間中、来場者の飲料購入に使用される。

この自販機は、コカ・コーラ ボトラーズジャパンと富士電機が共同開発したもので、水素と酸素の化学反応によって電力を自ら生み出す。電源に頼らず稼働でき、運転中に二酸化炭素(CO₂)を一切排出しないのが特徴だ。商用電力が不要なため、災害時の利用や電力供給が限られた地域での展開にも期待がかかる。

発電の仕組みを視覚的に紹介するディスプレイが搭載され、来場者が体験しながら仕組みを理解できる設計になっている。また、同社のスマートフォンアプリ「Coke ON」にも対応しており、高齢者や障がいのある人を含めた幅広い層に配慮したユニバーサルデザインが取り入れられている。

本取り組みは、万博の「Co-Design Challenge」プログラムの一環として実施された。持続可能な社会の実現を目指し、未利用資源や新エネルギーの社会実装を推進する試みであり、同自販機はその具体的成果のひとつとされている。

自販機は万博開幕日から稼働を開始し、会期中を通して会場内に常設される予定。飲料提供のみならず、次世代エネルギーと向き合うきっかけを来場者に提供する存在として注目される。

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