女性は新しい教皇を選ぶ枢密会議から排除されており、さらに広く言えば、カトリック教会全体の世界的な聖職者からも排除されている。しかし今、カトリック教会の一部の女性たちは立ち上がり、彼女たちの声を世に届けている。
フランス通信社(AFP)とアメリカ国家放送協会(NBC)の報道によれば、聖ペトロ大聖堂(St Peter's Basilica)およびバチカンを見下ろす丘の公園で、カトリック女性団体「女性按手会議」(Women's Ordination Conference)のメンバーたちは、ピンク色の煙を焚いて女性の聖職追求の許可を求めた。
英国のケンブリッジ(Cambridge)のウィンガーズ研究所(Wijngaards Institute)のドゥーグン(Miriam Duignan)氏は、「我々は枢機卿たちに言いたい、あなたたちはカトリック人口の50%を無視し続けることはできない。閉ざされた部屋に入り、半数の教会メンバーが参加しない状況で教会の未来について議論することはできない」と述べた。

ドゥーグン氏は「いったい誰が選ばれるにしても、彼女たちをうまく包摂する勇気があるべきであり、今のところ、現教皇フランシスコ(Pope Francis)でさえこの問題を解決していません」と言う。
2011年、ドゥーグン氏はバチカンに請願書を提出しようと試み、この志業を支持する聖職者を支えるために短期間の拘留を受けた。
もし今日この活動がバチカンで行われたとしても、同じ末路をたどることは確実だ。
ドゥーグン氏は言う。「私たちが聖ペテロ広場(St. Peter's Square)へ行くたびに、警察によって拘留されます…枢密会議(Conclave)への招待ももちろんありません。」
「ここ数日間で、133名の男性が会う唯一の女性たちと言えば、彼らの部屋を掃除し、食事を提供し、部屋を整える修道女たちだけです。」

今日、枢機卿たちはシスティーナ礼拝堂(Sistine Chapel)で秘密会議を開き、数日間議論を続け複数回の投票を行う予定だが、女性の意見は一切聞かれない。
今日の枢密会議の初日には、参加枢機卿が1回投票を行い、その後の日々には午前と午後に2回ずつ投票が行われる。
候補者が必要な3分の2以上、つまり最低89票を取得すれば、その選票を特別な炉で燃やす際に白煙を出すための化学薬品を加える。新しい教皇が選ばれなければ、選票を燃やすときに化学薬品を加えず、教会の煙突から黒煙が上がることになる。
白煙が上がり、結果が発表されるまで、彼らが見ることができる唯一の女性は、サンタ・マルタ・ハウス(Casa Santa Marta)で料理を作り、掃除をし、彼らに仕える修道女たちだけだ。

女性たちはすでに世界の教会でいくつかの高位の平信徒の役割を担い始めており、この進展はフランシスコ教皇のリーダーシップの下で加速した。
しかし、神学や教会事業を学ぶことができても、聖職者の役割を担うことはできず、教会の最高指導職に就くことができるのは聖職者だけである。
ドゥーグン氏は、「そう、フランシスコ教皇は重要な職務に何人かの女性を任命しましたが、彼女たちの地位と権威は常に男性のそれより低いです」と言う。
「たとえこの部屋で一番若い聖職者であっても、最年長で経験豊富な女性の上司です。」
活動家たちは、中世の改革以前の初期の教会では、女性は礼拝で平等な役割を果たしていたと言う。ドゥーグン氏はこう言う。「今日午後、西スティーナ礼拝堂に入る人たちはこのことを知っていますが、他の人には知らせたくないのです。」
「女性按手会議」の執行理事であるマクエルヴィー(Kate McElwee)氏は、この状況は不公正で、教会の「危機」でもあると考えている。
彼女は言う。「世界中が白煙か黒煙かを待っているかもしれませんが、私たちはピンクの煙を放ち、いつか教会が女性を平等に歓迎できることを望みます。」

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編集:佐野華美
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