台湾南部の嘉南地区を襲った台風4号「ダナス」により大きな被害が出たことを受け、バチカンの教皇レオ14世(Pope Leo XIV)は16日、バチカン広報室のマッテオ・ブルーニ報道官を通じて、台湾に対する哀悼と祈りの意を表明した。これに対し、台湾外交部の林佳龍(りん・かりゅう)部長は17日、「信仰と地理的距離を超えて、台湾と教皇庁の心は強く結ばれている」と述べ、深い感謝の意を示した。
ブルーニ報道官は16日、教皇が台風による台湾の人的・物的被害を深く憂慮し、被災者のために祈りを捧げるとともに、バチカンの慈善活動機関である「教皇庁愛の奉仕部門」に対し、台湾への具体的な支援を指示したと発表した。
台湾外交部は同日午前、報道資料を通じて、林部長が頼清徳(らい・せいとく)総統を代表し、教皇が「すべての人に対する神の普遍的な愛」を実践し、台湾への配慮と祈りを寄せたことに心より感謝の意を表したと明らかにした。林部長は今後、バチカンと協力しながら、人道支援や慈善活動を通じて普遍的な人類の価値の実現を共に目指していくと述べた。
林部長は自身のFacebookでも「国民全体が力を合わせて復興に取り組む今、教皇からの温かい思いと関心に台湾は深く感動している」と投稿。「信仰と距離を越えたこの温もりが、台湾と教皇庁の心を強く結びつけた。頼総統も、駐バチカン大使館を通じて、政府と国民を代表し、教皇に心からの感謝を伝えた」と述べた。
さらに「困難なときに手を差し伸べてくださった教皇レオ14世に深く感謝申し上げます。嵐の後に希望の光を見せてくれたことに、心より御礼申し上げます。主の慈しみと平和が、教皇とすべての人々に常にありますように」と結んだ。
編集:梅木奈実 (関連記事: 台風被害から10日 台南・嘉義の通信障害続く インフラ耐性と頼清徳総統発言に注目 | 関連記事をもっと読む )
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