台湾、入国カードを完全電子化 10月から紙廃止へ

2025-06-20 11:31
2025年10月1日より、台湾の入国カードが完全電子化に。紙の提出は不要となり、「Taiwan Arrival Card(TWAC)」へのオンライン登録が必須に。登録は渡航3日前から可能で、日本語を含む7言語に対応。(画像/內政部提供)
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台湾内政部移民署は、2025年10月1日より、外国人旅行者に義務づけている入国カード(Aカード)の記入を全面的にオンライン化すると発表した。これにより、現在併用されている紙の入国カードは廃止され、今後は「Taiwan Arrival Card(TWAC)」と呼ばれる電子フォームへの記入が必須となる。

2025年10月1日より、台湾の入国カードが完全電子化に。紙の提出は不要となり、「Taiwan Arrival Card(TWAC)」へのオンライン登録が必須に。登録は渡航3日前から可能で、日本語を含む7言語に対応。(画像/內政部提供)
2025年10月1日より、台湾の入国カードが完全電子化に。紙の提出は不要となり、「Taiwan Arrival Card(TWAC)」へのオンライン登録が必須に。登録は渡航3日前から可能で、日本語を含む7言語に対応。(画像/內政部提供)

申請は渡航3日前から可能 日本語を含む7言語に対応

TWACは、台湾移民署の公式サイト(https://twac.immigration.gov.tw)から、渡航の3日前から登録が可能。入力は中国語または英語で行うが、説明文は日本語、韓国語、タイ語、ベトナム語、インドネシア語を含む7言語に対応しており、初めて訪れる旅行者にも分かりやすい設計となっている。

パスポートの個人情報ページをスマートフォンなどで撮影・アップロードすることで、氏名や旅券番号などの情報が自動で反映され、手入力の手間を大幅に軽減できる。

団体申請にも対応、最大16名まで一括入力

TWACは個人旅行者だけでなく、家族連れや団体旅行にも対応。1人が最大16名分の申請をまとめて入力できる。記入完了後は、登録内容の確認メールが申請者宛に自動送信され、入国時に係員がパスポートを読み取るだけで事前登録情報が呼び出される仕組みだ。

空港・港湾でも案内整備、QRコードで簡単アクセス

また、TWAC登録が完了していない旅行者にも配慮し、空港や港湾にはQRコード付きの案内を設置。出発地のチェックインカウンターでも案内を行うことで、現地到着後すぐにオンライン登録ができる体制を整えている。

電子化でスムーズな通関と環境保護を両立

移民署は「電子化は国際的な潮流であり、紙資源の削減にもつながる」として、TWACの導入により、通関手続きの簡素化と環境負荷の低減の両立を目指す方針だ。2025年5月に刷新されたTWAC申請サイトは「より直感的で、使いやすくなった」と利用者から高い評価を得ているという。

台湾は、美しい自然景観と豊かな食文化を持つ人気観光地として、近年は訪台外国人旅行者が増加している。電子化された入国手続きにより、旅行者の利便性がさらに向上することが期待されている。

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