岩手県は6月18日、県農林水産部に所属する30代の職員の男が、台湾旅行中に女性のスカート内を盗撮したとして、現地の警察に逮捕されていたことを明らかにし、記者会見を開いて謝罪した。
エスカレーター上で小型カメラ使用 現場で通報、現行犯逮捕
男は6月5日から休暇を取り、プライベートで台湾を訪れていた。8日午前9時ごろ、台北市内の地下鉄・台北メトロ中山駅の上りエスカレーターで、バッグに仕込んだ小型カメラを使い、前方の女性のスカート内を撮影した疑いが持たれている。
現場にいた乗客が異変に気づき、現地警察に通報。男はその場で取り押さえられ、台北市警察局に逮捕された。男はおおむね容疑を認めているという。
出勤せず発覚 外務省経由で身柄確認
男は当初、8日の午後に帰国予定だったが、事件を起こした当日、職場の上司に対し休暇の延長申請を行っていた。12日になっても出勤せず、上司が家族に連絡を取ったところ、父親が日本の外務省を通じて現地の日本台湾交流協会に問い合わせ、17日に協会職員が面会して逮捕の事実が確認された。
岩手県が会見開き謝罪 「誠に遺憾な事案」
この事態を受けて岩手県は18日夜、農林水産部副部長が緊急記者会見を開き、「職員が不祥事を起こし逮捕されたことを、県民の皆さまに深くおわび申し上げます」と謝罪した。また、再発防止と懲戒処分を含む厳正な対応を検討していると表明した。
岩手県は今後、家族の協力も得ながら、台湾当局および日本台湾交流協会と連携し、事実関係の確認を進めるとしている。現時点では、現地警察の発表がないことを理由に、職員である男の氏名や詳細な身元は公表されていない。 (関連記事: 台湾人女性、スカイツリーの台湾祭勤務中に「社長に尻を掴まれた」LINEで抗議も否定され、警察も対応せず | 関連記事をもっと読む )
編集:梅木奈実
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