台湾・民進党立法院党団の総召集人・柯建銘氏は6月15日、昨年1月15日に「この一線は越えない」とする覚悟を固め、民衆党に決して哀願しないと心に決めていたことを明かした。ただし、「もし民衆党が無条件で戻ってくるなら別」とも語っており、当時は国会の主導権を守るために戦略的高地の確保と最終決戦の覚悟をもって臨んだという。
柯氏は、国民党と民衆党をひとまとめに「人民の生命財産を軽視し、国家の破壊を企てている」と強く非難した。
この発言は、新竹で開催された「双覇(ダブルリーダー)」選挙本部の設立大会の場で行われた。柯氏はこの大会を「1年5ヶ月間、待ち続けた瞬間」と述べた。2024年1月13日の総統選で民進党は勝利したが、立法委員選では敗北し、党は少数与党へと後退した。柯氏は、過去25年間にわたり党団の総召集人を務めてきたが、「少数与党としての困難は今回が最も厳しい」と語った。
同年1月14日には、総統の賴清徳氏、行政院長の卓榮泰氏、前立法院長の游錫堃氏、政務委員の馬永成氏と共に、院長・副院長選出に向けた選対チームを発足させた。
柯氏は「選挙前から、国民党と民衆党は偽りの民主主義を装い、国会の多数を獲得しようとしていた」と指摘。その状況下で、議会の解散は不可能であり、「多数派の暴力に対抗するには、根本的な政治改革が必要だ」と述べ、去年の1月15日に民衆党との協力を正式に拒絶する決断を下した。
その後1年間で、国会内では秩序を乱す行為や、委員会や議事の発言権を封じ込めるような動きが繰り返されたと述べた。
また、柯氏は立法院長の韓国瑜氏についても言及し、「世界で初めて、議会で“挙手投票”を導入した人物」とした上で、「その挙手に反対すれば、暴力を受けることもあった」と批判。こうした状況が国民や国際社会の前で台湾の民主主義を崩壊させる姿をさらけ出していると警告し、背後にある中国迎合の意図も強く非難した。
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