台風11号(ポードル)が急速に台湾へ接近している。中央気象署は12日午前5時30分、海上台風警報を発表し、その後の記者会見で、早ければ同日午後にも陸上警報を発令すると明らかにした。強い太平洋高気圧の影響で進路が南寄りとなり、当初予想されていた北部への影響はやや低下したものの、最新の進路予測では13日に台湾東部へ上陸する可能性が高く、特に台東での上陸確率が最も高い。花蓮南部も影響を受ける可能性がある。
高速で通過する「豪快な」台風 上陸後はすぐに離陸か
民間気象解説者の林得恩氏は、自身のFacebookページ「林老師気象站」で、台風11号(ポードル)は移動速度が終始時速20キロ以上を維持しており、「豪快で潔く、ぐずつかない」台風だと評した。暴風域が上陸すれば、早ければ13日夜には陸地を離れ、14日未明には海上警報も解除される見通しだ。
中央気象署は、台風11号(ポードル)通過後に顕著な南西気流は流入しないものの、13日は1日を通して最も影響が大きくなると警告。台湾全域で風雨が予想され、特に東部や嘉義以南ではにわか雨や雷雨、東部および中南部山間部では局地的に大雨となる恐れがあるとして、厳重な警戒を呼びかけている。

暴風半径拡大 沿岸は非常に強い突風に注意
最新の観測によると、台風11号は現在、台東の東南東約800キロの海上に位置し、時速25キロで西北西へ進んでいる。7級風(約15m/s以上)の暴風半径は120キロ、10級風(約25m/s以上)の半径は40キロに達し、さらに勢力拡大の傾向にある。
中央気象署によれば、台風11号は台湾上陸前に勢力のピークを迎え、北部海域、台湾海峡北部、東部海域では平均風速が6〜7級、最大で8〜9級の突風が吹く見込み。暴風域の中心付近では平均10〜11級、最大で13〜14級の突風が予想され、沿岸は非常に高い波に襲われる恐れがある。不要不急の海辺での活動は避け、防災対策を徹底するよう求めている。
予想外の進路となったため、13日の休業・休校は中南部および東部の県市で発令される可能性が高いとされる。中央気象署は、最新の台風情報を随時確認し、安全を確保するよう呼びかけている。
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責任編集/蔡惠芯