内モンゴルに「台湾総統府」再現? 中国の「斬首作戦」準備か、日本メディアが現地検証

2025-05-28 19:07
中国が内モンゴルの砂漠に台湾・台北市博愛区に酷似した街道と建築物を建設した。日本メディアが最近現地調査と測量を行った結果、この模擬エリアは実際の街並みとほとんど変わらないことが確認された。(写真/YouTubeから転載/日テレNEWS)
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中国は内モンゴルの砂漠に台湾・台北市博愛区とほぼ同じ街並みと建物を作り上げ、その意図に対して外界の疑念が高まっている。日本のメディアが最近現地調査、計測を行った結果、模擬区域と実際の街並みがほぼ同一であることを確認した。専門家は警告し、これは「斬首作戦」の予行演習の可能性があるとし、戦時に台湾の政権中枢を迅速に奪取する意図があると指摘している。また、中国が大量に攻撃能力を持つ民兵船を配備していることも、上陸作戦の先鋒部隊としての役割を果たす可能性があり、地域の緊張を高めている。

砂漠の中の「台北の市街地」?高い再現性に日本メディアも驚愕

昨年、Googleの衛星画像が中国が内モンゴルの砂漠に台北博愛地区に酷似した街路を造っていることを明らかにした後、日本のメディア「日テレNEWS」がYouTubeチャンネルで「台湾有事」をテーマにした13分間の動画を公開した。制作チームは実際に台北を訪れ、測量機器を用いて比較を行うと、両地点の街道の長さはわずか2メートルの差しかなく、ほぼ一致していることが判明した。中国内モンゴルの模擬区域には自由広場、外交部、法務部、司法院などの重要な行政機関が含まれており、中央に位置するのは総統府である。

国家安全研究院の鍾志東研究員は、中国がこの区域を建設する目的は、解放軍が総統府を攻撃する行動を予行演習し、戦時に地形を掌握して要所を精確に攻撃できるようにするためであると分析している。彼はさらに、自由広場は広くて開けた場所であり、降下傘部隊の主要な着地点になる可能性が非常に高いと指摘している。中共が軍事行動を開始した場合、この地点は約500名の兵力を収容できる可能性がある。

報道によれば、模擬街区の設計と位置の配置を見ると、全体の計画が非常に特定の目的に向けられていることを示している。街道の設計や建物の位置は台北のオリジナルとほぼ同一であり、この行動が将来的な斬首作戦の準備であるという推測を引き起こしている。日本の記者は台北の街頭を対比し、「まさに瓜二つだ」と形容し、ぞっとすると述べている。一旦攻撃が発動された場合、中国側は自由広場から降下して市内に入り、総統府とその周辺の行政センターを包囲して奪取し、最速で台湾政府の機能を麻痺させると思われる。

海上民兵の配備が強化され、漁船が武装前線に

陸上の模擬訓練に加えて、日本のメディアは中国が広東の上川島周辺に高圧水砲を備えた大型漁船を多数配備していることをも明らかにした。これらの民間船の外観を持つ漁船は、実際には「海上民兵」に属し、実質的な戦闘能力を持っていると疑われている。日本の軍事専門家である小原凡司氏は、これらの人員が軍事訓練を受けており、有事の際には、速やかに非正規戦力へと転換し、撹乱や攻撃を行うことが可能だと分析している。

この種の部隊は正規軍ではないため、日本の軍事専門家小原凡司氏の分析によれば、アメリカ軍の介入に対する法的根拠を低下させ、中国が「グレーゾーン戦略」によって戦術的な空間を拡大し、台湾に新たな脅威を構築することができるとされている。

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