トップ ニュース 台湾民衆党・黄国昌主席が訪日 維新、立民、国民民主らと相次ぎ会談 SNS戦略や地方組織づくりを共有
台湾民衆党・黄国昌主席が訪日 維新、立民、国民民主らと相次ぎ会談 SNS戦略や地方組織づくりを共有 民衆党主席の黄国昌氏(左)は青年訪問団を率いて訪日し、日本維新会の衆議院議員・台湾友好議員連盟会長の馬場伸幸氏(右)に面会した。(写真/民衆党提供)
台湾民衆党主席の黄国昌氏は26日、青年訪問団を率いて訪日2日目の行程を進め、日本維新の会を含む在野3党を相次いで訪問した。民衆党の発表によれば、維新の会との会談では、衆議院議員で「台湾友好議員連盟」会長の馬場伸幸氏が、かつて民衆党前主席の柯文哲氏と面会したことを振り返り、「柯前主席の体調はいかがですか」と特に気遣ったという。馬場氏はまた、自民党との連立に関する実務経験を紹介し、双方が署名した協定は48項目の改革課題を含むと説明。「連立は政治的な取引ではなく、国家の責任を共に担うものだ」と強調した。
黄国昌氏は、日本維新の会の改革姿勢は民衆党の理念と高度に一致していると述べ、競争が激しい政治環境の中で維新の会が主要勢力に成長したことは、民衆党が掲げる連合政権構想にとって貴重な参考になると指摘した。両党の青年メンバーも、高齢化、地方発展、安全保障などのテーマについて意見を交換し、今後さらに交流を深めたいとした。
民衆党によれば、黄国昌氏はこの日、立憲民主党の吉田晴美氏、青年局長の山田勝彥氏、波多野翼氏、国民民主党の古川元久氏など、計13名の国会議員と会談した。参政党の神谷宗幣氏ら3名の議員、維新の会の馬場氏ら7名の議員とも面会した。訪問団は参政党の街頭演説も実際に視察し、日本と台湾の街頭型運動の違いを現場で確認したという。
民衆党主席の黄国昌氏率いる青年訪問団の訪日。(写真/民衆党提供) 交流の中では、立憲民主党の議員から「民衆党がどのようにして多くの若者支持を得ているのか」との質問も出た。黄国昌氏は、民衆党は新興政党であり伝統メディアとの深い関係がないため、ライブ配信やSNSで支持層と直接対話してきたと説明した。訪問団メンバーの呉皇昇氏は、民衆党は伝統政党よりも若者の政治参加を重視し、機会や舞台を積極的に提供してきたと述べ、「実務的で、率直にものを言い、透明性が高い政党として若年層の支持を得ている」と語った。双方は住宅問題、若者の家賃補助、低賃金の課題、子育て支援政策などのテーマでも意見を交わし、立憲民主党側は貧富の格差縮小や社会保障を拡大してきた取り組みを紹介した。会談後、民衆党は新北市の受賞茶やパインナップルケーキを贈り、「次は台湾で再会しよう」と語り合ったという。
民衆党によれば、国民民主党との会談では、少子化、住宅政策、小型モジュール炉(SMR)、国内の移転投票制度などについて経験を共有した。参議院議員の奥村祥大氏は、党の核心理念である「対決ではなく解決を重視する政治」を説明し、在野党は批判だけではなく、実務的で実行可能な政策によって国会で力を発揮すべきだと述べた。これは民衆党が掲げる「理性・務実・科学」の路線とも一致するという。
国民民主党のYouTube公式チャンネルがすでに他の主要政党を上回る登録者数を持つ点について、黄国昌氏は「議員自身が出演し、国会活動を有権者に直接伝える番組を持っている」と高く評価し、その専門的なスタジオ設備や番組品質に感銘を受け、「現場で学びたい」と語った。双方は民衆党の配信チームが今後日本を訪れ、動画制作に関する交流を行うことでも合意した。黄氏は、少子化、住宅正義、エネルギー転換の分野でも互いに学び合えると述べた。
訪問団はその後、参政党を訪問した。黄国昌氏は、民衆党と参政党はいずれも若者層に強い支持を持つ一方で、共通の課題は「オンラインでの支持を実際の票にどう転換するか」だと指摘した。神谷宗幣氏は、参政党が全国280以上の選挙区で地方支部を設置し、選挙の有無に関わらず有権者と直接顔を合わせる活動を続けていると説明し、「どれほどネット上の支持が強くても、地域組織がなければ票には結びつかない」と話した。
1日4件の会談を終えた黄国昌氏は、日本の国会では比例代表が全議席の約4割を占めており、小政党が活動する余地が大きい点は多党制を形成する重要な要因であり、この制度は「台湾にとっても大きな示唆になる」と語った。
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