トップ ニュース 舞台裏》台湾・国民党が「親中路線」へ急旋回 鄭麗文新主席の下で支持率上昇、一方で盧秀燕市長は失速
舞台裏》台湾・国民党が「親中路線」へ急旋回 鄭麗文新主席の下で支持率上昇、一方で盧秀燕市長は失速 鄭麗文氏が当選した後、国民党主席選を静観してきた台中市長・盧秀燕氏。2028年総統選に向けた求心力は下り坂にある。(写真/陳品佑撮影)
台湾・国民党の新任党主席・鄭麗文氏は就任から1か月足らずだが、国共内戦期の共産党スパイとされる呉石への参拝など物議を醸す行動が続く一方、台湾民意基金会が最近発表した最新世論調査では、国民党の政党支持率は低下するどころか上昇し、10月比で3.9ポイント増となった。これは鄭氏にとって追い風であり、党内の調整期間を乗り切り党権を固めるうえで大きな助けとなっている。他方、台中市長の盧秀燕氏は、台中市で発生したアフリカ豚熱(ASF)問題への対応が問われ、市政の「ネジが緩んでいる」との批判も浮上。党内外で支持は明確に低下し、2028年総統選への道筋にも影が差し、対立する民進党側でさえ「盧氏はもう終わったのではないか」と見る声が出ている。
国民党の有力者は、鄭麗文氏の就任後、同党の対中路線や言説が、前任の江啟臣氏や朱立倫氏の時期の「親米寄り」から「親中寄り」へと大きく転換しただけでなく、党内の空気そのものが「180度変わった」と明かす。2025年10月18日の党主席選挙前、党内では事実上「一強状態」が成立しており、大多数が盧秀燕氏こそ国民党陣営の「共主」であり、2028年総統選の唯一の候補だと見なしていた。しかし党主席選後、盧氏の党内での信望は急落し、多くの同志から批判の標的となった。国民党陣営の「共主」としての地位は揺らぎ、2028年総統選でも独走を続けるはずだった構図に、突然潜在的な競争相手が現れ始めた。
国民党主席・鄭麗文氏は当選直後の発言が波紋を広げた。(写真/顏麟宇撮影)
党主席選への「不関与」が転機に 鄭麗文氏の勝利で盧秀燕氏の勢いは急降下 国民党内の空気が一変した経緯には一定の筋道があるものの、その変化はあまりにも急で、盧秀燕氏には予想外であった。盧氏を支持してきた陣営にとっても理解しがたく、受け入れ難い状況だという。選挙戦を熟知する国民党の元党務幹部は、わずか1〜2か月の間で盧秀燕氏の党内評価が「天から地へ」と転落したと指摘し、これは過去30年の国民党ではほとんど例のない事態だと語る。7〜8月の大規模リコール投票では、盧氏は地元・台中市で圧勝しただけでなく、全台湾で高い動員力を見せ、国民党が立法院議席を失わずに済んだのも盧氏の力によるところが大きかった。あのときの盧氏の声望は党内で群を抜いており、比較できる人物はいなかった。
この元幹部によれば、表向き盧氏の「最大の誤り」とされるのは党主席選への不出馬で、これが党内の支持者に深い失望を与え、「肝心な局面で党を背負えない人物が、どうして2028年に党を率いて勝てるのか」という疑念を招いた。しかし実際には、盧氏が党主席選に出馬しなかったこと自体は致命傷とまでは言えず、「総統選に向け求心力を温存する」という盧氏の考えは党内でも一定の理解を得ていた。盧氏が明確に支持する代理人候補を立て、その理由を党員に説明していれば、多くの党員は2026年・2028年の勝利のためとして受け入れた可能性がある、と元幹部は述べている。
だが本当に決定的だったのは、盧氏が党主席選全体に対し、最初から最後まで「完全に距離を置いた」ことだという。その結果、国民党の中でも親中寄り・保守強硬派の支持を受けた鄭麗文氏が「番狂わせ」の形で勝利し、選挙過程で党内に深い亀裂が生じることになった。この「責任を負わない」「立場を示さない」「関与しない」ように見える行動様式は、国民党陣営の「共主」にふさわしい姿とは言い難く、親中路線が2026年の地方選や2028年総統選に影響を及ぼすことを懸念する党内勢力からは、「盧氏こそ責任を負うべきだ」との批判が噴出した。
前述の元幹部は、従来盧氏を支えてきた層の失望が広がる一方、勝利した側は「盧氏の支援がなくても十分勝てる」と受け止め、盧氏の意向を重視しなくなったことで、盧秀燕氏の党内での求心力が急速に低下したと指摘している。
今回の国民党主席選で、盧秀燕氏(左)は「継承しない」姿勢を崩さず、最終的に鄭麗文氏(右)がダークホースとして選出された。(写真/鄭麗文Facebook)
韓国瑜の勢いが再燃 総統選で盧秀燕は「唯一の本命」ではなくなった 国民党の立法委員は、「まだ権力基盤の固まっていない鄭麗文氏でさえ、『2028年の国民党の総統候補は1人ではない』と公然と語っている」と明かす。現在、呼び声が高いのは盧秀燕氏だけではなく、立法院長の韓国瑜氏、台北市長の蔣萬安氏も候補として挙がっており、2028年の党提名は、かつての「盧秀燕一強」から、一挙に三極化、さらにはそれ以上へと広がった。これは盧氏の独自性を明確に希釈するものであり、党内でも鄭氏への批判や、盧氏を擁護する声がほとんど聞こえない点が特筆される。近ごろ国民党陣営内部で「2028年の国民党候補は盧秀燕ではなく、韓国瑜に入れ替わる」という噂が急浮上しているが、これは単なるデマではなく、実際に水面下で進行しつつある趨勢だという。
とくに盧氏支持派の怒りを買ったのは、鄭麗文氏が「2028年の総統選に向けて候補を前もって内定したり、あつらえたりすべきではない。それは党の団結を傷つける」と主張したことだ。これに対し、盧氏に近い国民党立法委員は「詭弁だ」と批判する。というのも、2020年と2024年の総統選で国民党が当初優勢から民進党に逆転敗北した最大要因は、まさに候補選びが「定まらなかった」ためだ。2019年には高雄市長だった韓国瑜氏と郭台銘氏が党内で争い、2023年には新北市長の侯友宜氏と郭台銘氏が対立し、党が2回連続で敗れた背景には、内部対立による疲弊があった。それにもかかわらず、鄭氏が「早期に一本化することは害になる」と語ったことは、「白黒を逆転させた発言」であり、盧氏に不利な風向きを生む意図すら疑われている。
韓国瑜氏(左)と蔣萬安氏(右)が、国民党の2028年総統候補として浮上。盧秀燕氏はもはや「唯一の選択肢」ではなくなった。(写真/柯承惠撮影)
「実力で勝負、陰での策動は恐れない」 盧秀燕の揺るぎない自信 関係者によれば、党主席選後にアフリカ豚熱問題へ直面した盧秀燕氏は、迅速に台中市政へ引き返し、2028年総統選の話題には一切触れない姿勢を貫いている。現在も鄭麗文氏と会談していないが、党内情勢の不利な変化については十分把握しているという。この間、党内から「責任を果たさず、党を極端化させた」との批判を受け、「2028年に盧を支持する必要はない」とまで言う声が出ているなかでも、盧氏の態度は驚くほど淡々としており、「台中市政に集中する選択のどこが悪いのか」と意に介さず、「2028年総統選に必ず出るわけではない」と率直に語っている。
国民党陣営の関係者によれば、盧氏は党内だけでなく外交団にも同じ姿勢を見せているという。最近盧氏を訪問した外国の駐台代表は、「盧氏には強い出馬意欲が感じられず、『出てもよいし出なくてもよい』という印象さえ漂っていた」と述べ、驚きを隠さなかった。ただし盧氏が最近2028年への意欲をやや失っているように見える理由は、党内情勢や鄭麗文氏の存在だけではないという。盧氏の行動様式に詳しい国民党関係者は、「むしろこれは盧秀燕氏の高度な自信の表れだ」と説明する。つまり、「どれほど党内で暗闘があろうと、結局は自分が最も強い」「国民党が国民党・民衆党連携をまとめ、政権奪還を本気で目指すなら、最終的に盧秀燕に頼らざるを得ない」という確信が底にあるというのである。
同関係者は、盧氏の認識では「今の段階で2028年総統候補を語るのは偽のテーマ」であり、その理由は「まだ時期が早すぎる」こと、そして「国民党はまず2026年の統一地方選を勝ち抜かなければならず、その勝敗こそが2028年総統選の構図を決定する」からだと指摘する。そうした視点で見れば、盧氏の現在の低迷は一時的であり、台中市政を堅実に運営し、「お母さん市長」としての高い評価を維持し、次期市長候補と立法委員の江啟臣氏をしっかり支援すれば、8年の市長任期を締めくくる頃には再び党内の主導権を取り戻せるという。加えて、台中市の国民党陣営の支配を延長できれば、「中台湾の政治的覇者」としての実力を裏付けることになり、国民党陣営内で彼女に対抗できる人物はいないという認識が広がる。そうなれば、2028年総統選の党候補に推されるのは当然の流れになるという。
台中で発生したアフリカ豚熱問題は、盧秀燕氏の支持率にも影響した。国軍化学兵が緊急の消毒作業に投入された。(写真/台中市政府提供)
盧秀燕は低姿勢で身を引きつつ、党内の敵味方を見極める段階に 盧氏に近い関係者は、「今の盧陣営は低姿勢と忍耐を徹底し、党内の敵味方の見極めに集中している」と説明する。誰が本気で支えてくれるのか、誰が計算づくで動いているのかを見定める時期であり、鄭麗文氏率いる党中央と正面衝突する必要はないという考えだ。なぜなら、鄭氏率いる指導部の成果そのものが、2026年地方選で厳しく検証されるからである。朱立倫氏が残した「14+1」の地方政権という大きな資産を、鄭氏は拡大できなくとも維持しなければならず、選挙に勝てなければ「路線の正当性」は証明できない。2026年で失敗した場合、鄭氏が辞任せず残ったとしても、党内での影響力は確実に盧氏の復調に及ばなくなると見られている。
関係筋によれば、多くの国民党の県市長や議員は現在、「黙って鄭麗文氏のやり方を見守る」という姿勢だという。「うまくいくなら任せればいい」「深藍を刺激する必要もない」という消極的な構えであり、1年も経てば鄭氏の進める路線が正しいか否かは自ずと明らかになるという。党内では密かに、鄭氏を戦国時代の長平の戦いにおける趙括になぞらえる声もある。趙括は弁舌に優れ紙上の戦術には長けていたが、慎重な老将・廉頗に比べて実戦経験に乏しく、長平の戦いで趙軍を破滅させた人物として知られる。今回の党主席選挙で、安定志向の郝龍斌氏を退け、弁の立つ若い鄭麗文氏が選ばれた構図は、その趙括の姿と重なるとささやかれている。
2026年地方選で、前任が築いた地盤を守り抜けるか。鄭麗文新主席にとって大きな試練となる。(写真/顏麟宇撮影)
韓国瑜・蔣萬安が「対抗馬」になるとは見ていない 盧秀燕の余裕 国民党の選挙実務に詳しい関係者は、戦国時代の長平の戦いを引き合いに出しながら、「最終的に趙軍は惨敗し、降伏兵四十万人が生き埋めにされ、総大将の趙括も戦死し、趙国は滅亡寸前まで追い詰められた」と語る。そして、国民党にとって2026年の地方選はまさにこの長平の戦いに匹敵し、党の命運がかかった決戦だと強調する。鄭麗文氏が率いて、趙括のように敗走する結果に終わるのか、それとも秦の名将・白起のように戦略を的確に運用し大勝するのかは、これから始まる県市長候補の調整・提名プロセスを見れば分かるという。もし鄭氏が地方選に勝てなければ、その全責任を負わざるを得ず、親中路線の是非が問われるだけでなく、党中央人事の大幅な見直しに直面し、実権を失った「名ばかりの党主席」に転落する可能性もあるとしている。
一方、盧秀燕陣営にとって2026年選挙の勝敗は、鄭氏の権力基盤には直接影響しても、盧氏自身にとってはリスクが極めて限定的とされる。台中市長として最後まで市政を守りきり、高い評価のまま任期を終えることができれば、国民党が勝っても負けても、盧氏は「不敗の位置」にとどまれるという。盧氏の側近は、もし2026年で国民党が負けなかった場合、あるいは勝利した場合はなおさら、鄭麗文氏の地位は維持される一方で、盧氏の評価も勢いを取り戻し、依然として2028年総統選の最有力候補であり続けると見ている。台北市で再選した蔣萬安氏や、国会議長の韓国瑜氏が、盧氏に挑戦するよりも彼女を支持する可能性のほうが高いという見立てもある。
さらにこの側近は、仮に2026年で国民党が不本意な結果に終わったとしても、鄭氏と党中央が主導権を失い、中台湾を確実に守り「落選リスク」を負わない盧秀燕氏こそ、2028年に政権奪還を託せる唯一の候補になると語る。潜在的なライバルとされる韓国瑜氏については、党が危機に直面している状況で国会の議長職を手放し、党内総統候補争いに飛び込むことは「正当性を欠く」と内外から批判される可能性が高く、かつて高雄市長在任中に総統選へ転出し「落跑(途中離脱)」と批判された過去を繰り返すことにもなりかねない。罷免という「政治的死刑」から辛くも復活した韓氏が、再び同じ間違いを冒すとは考えにくいと指摘する。
立法院長の韓国瑜氏(写真)は、総統選出馬を求める声が再び高まりつつある。(写真/柯承惠撮影)
盧秀燕の「安全運転の計算」を国民党内部はどう見るか ただし、盧秀燕陣営が練り上げた周到な「盧意算盤(盧氏の政治計算)」について、国民党の選挙実務に関わるベテランの中には不満を隠さない者もいる。彼らは、「盧秀燕氏はまたしても安全策を取り、自分の地盤だけを守ろうとしている」と批判する。盧氏は、鄭麗文氏が進める親中路線が2026年選挙に悪影響を及ぼしかねないことを理解していながら、前もって対策を講じようとせず、台中の地盤維持に専念しているように見えるという。それは県市長や地方議員に負担を押し付ける構図であり、「党主席選挙での失策を再び繰り返している」と指摘する声さえある。
この幹部は、もし2026年に敗北すれば、国民党支持者や保守層の有権者は、この「自分だけ守る」タイプのリーダーを容易に許さないだろうと語る。仮にその後、盧氏が最終的に党の大統領候補になったとしても、内部分裂を抱えたままでは2028年に現職の賴清徳総統を打ち破るのは容易ではないと見ている。
(注:本文で引用した民調は、台湾民意基金会(TPOF)の游盈隆教授が調査設計・分析を担当し、山水民意研究公司が電話調査と統計処理を実施したもの。調査期間は2025年11月10~12日、対象は全国20歳以上の成人、有効標本1085件、誤差±2.98ポイント。)
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