馬英九基金会が先日、中国人学生団体を台湾に招いたが、訪問過程で中山女子高校が「蜘蛛の巣」と指摘されたことや、中国籍の女子学生がインタビューで「中国台北」と口にするなどの関連する物議を醸している。元立法委員の沈富雄氏は番組『下班瀚你聊』で、馬英九氏の両岸路線は主流の民意とかけ離れているにもかかわらず、国民党内では誰も公然と馬英九氏を批判できないと指摘。「馬英九氏がこのような行動を一つ取るたびに、国民党の台湾における基盤・票が失われており、国民党は予見可能な将来において政権復帰の機会は永遠にない」と述べている。
五輪卓球金メダリストの馬龍選手や射撃金メダリストの楊倩選手を含む中国7大学の交流団の中で、中国籍の女子学生が期間中のインタビューで「中国台北」と口にし、与党民進党から「統一戦線工作」との批判を受けた。これに対し馬英九基金会の蕭旭岑執行長は、当該女子学生の発言は意図的なものではなく、拡大解釈や対立を煽る必要はないと回答している。
大陸訪問団が引き起こした騒動について、沈富雄氏は馬英九氏の主張と台湾の主流民意との間に大きな隔たりがあると率直に指摘。沈氏は、現在台湾で馬英九氏の両岸統一路線を支持する民意の割合はわずか5%程度と推測し、馬英九氏が交流を強調すればするほど、両岸関係には影響がないものの、国民党への影響は大きいとしている。
沈富雄氏は、多くの国民党内部の公職者が実際には密かに苦労しているが、党内で誰も公然と馬英九氏を批判できないと明かす。「誰もが馬英九氏の動機や主張が主流民意と異なることを知っており、このような行動を取れば取るほど、その責任は国民党に向けられる」と述べている。沈氏は、馬英九氏は自身が国民党に及ぼす危害に気付いていない可能性があり、さらに蕭旭岑氏の「かなり無理のある」「中途半端な」説明により、国民党の基礎票が徐々に失われ、将来の政権復帰への道のりは遠いとの見方を示している。
編集:佐野華美
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