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米国の軍事戦略が転換 元将軍・呉氏「台湾有事でも介入は保証されず」 アメリカのトランプ大統領は、他国を守ることを優先する時代は終わったと語った。台湾への出兵の不確実性が高まるのか注目されている。写真はアメリカ海軍のトルーマン号航空母艦。(資料写真/AP通信)
米国のトランプ大統領は最近、「他国を守ることを優先する時代は終わった」と明言し、今後の軍事方針に明確な変化を示した。これに呼応する形で、ヴァンス副大統領も「不明瞭な軍事任務には今後関与しない」と発言し、米国がより限定的かつ現実的な戦略へと回帰する方針を示している。
この動きについて、元陸軍中将で国民党元立法委員の呉斯懐氏は、台湾メディア『風傳媒』のインタビューで分析を行った。呉氏は、米中が交渉を再開する中で、トランプ政権が台湾カードを交渉材料として大々的に活用する姿勢を改めつつあり、台湾独立志向の動きを「管理する」方向へと再び軌道修正していると指摘した。
また、呉氏は「台湾海峡で何らかの事態が発生しても、米軍が軍事介入するかどうかは一層不確実となっており、これは台湾にとって深刻な警告である」と強調した。
米国のトランプ大統領は5月24日にウェストポイントの軍事学院の卒業式に出席した。(AP通信) トランプ大統領は今月24日、ニューヨーク州のウェストポイント士官学校で行われた卒業式の演説で、「あらゆる国を守ることを優先する時代は終わった」と述べ、米軍の任務は敵を撃破することであり、「変装ショーのような見せ物や、外国文化を武力で変えること、民主主義を世界中に広めることではない」と強調した。
同様に、ヴァンス副大統領もメリーランド州のアナポリスにある海軍兵学校での卒業式スピーチにおいて、「米国はこれ以上、曖昧で目的の定かでない軍事任務に従事することはなく、現実主義に基づく戦略へと回帰する」と述べ、米国の軍事関与の在り方に大きな転換が進行していることを示した。
退役将軍で元青委の呉斯懐氏は、「台湾海峡で何か起きれば、米国が出兵するかどうかは不確実になる」と述べた。(資料写真/蔡親傑撮影) 呉斯懐氏は、米中が交渉を再開する中で、トランプ政権が台湾を交渉カードとして強調する姿勢を改めつつあると分析する。米国は「台湾独立志向」の動きを抑制する方向に再び舵を切り始めており、台湾問題が米中交渉の障害とならないように配慮している意図がうかがえるという。台湾海峡問題においても、米国は大規模な駐留や直接介入に依存せず、戦略的曖昧さを維持しながら、限定的な関与へと方針を転換していると指摘した。
また、呉氏は、米国の具体的な戦略は「台湾防衛を支持するが、直接介入を保証しない」というモデルに移行する可能性が高いと述べた。今後は、台湾への武器売却や情報協力、さらに地域の同盟国との連携に重点が置かれる見通しであり、仮に台湾海峡で事態が発生したとしても、米軍が出動するかどうかは以前にも増して不透明になると分析している。
さらに、呉氏は、米中の戦略的競争は「選択的抗衡」へと変化するとの見方を示した。米国は「具体的かつ測定可能な利益」に集中して対抗措置を講じるようになり、全面的な対立は避けたい考えだという。こうした変化は台湾にとって深刻な警鐘であり、安全保障を「米国が必ず助けに来る」という信念に委ね続けるならば、台湾は戦略的孤立に陥る危険性があると警告した。
その上で呉氏は、台湾の国防部長である顧立雄氏が以前、「国軍は主導的かつ先制的な優位性を確保し、常に敵よりも一歩先に立ち、安全な戦略環境を構築しなければならない」と発言していたことを紹介。しかし呉氏は、最も有効な防衛とは武力によるものだけでなく、政治的な知恵に基づくものであると強調した。最善の防衛とは、軍拡競争や外部の支援に頼ることではなく、対話と和解の可能性を模索することによってのみ、戦争の火種を未然に防ぐことができると指摘した。
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